市場主義経済をふまえて共創事業による信用流通経済
「一隅を照らす、これ則ち国宝なり」 最澄
互酬、再分配をバランスよく組み込んだ
共創事業による信用流通経済が整うことで
一人一人の生き方働き方創造が支えられる
経済人類学者カール・ポランニーによると
経済は以下の3つの「統合」の原理に支配されているという。
⑴互酬:ある条件を満たしたときにおこなわれる、上下区別のない、対称的な集団からの財・サービスの移動
⑵再分配:集団の中で財・サービスを中心に一手に集め、それを法や習慣、中央の決定によって構成員に分配し直すこと
⑶交換:利得を目指しておこなわれる、個人間・集団間での財・サービスの移動
日本の近世では、
田植えや稲刈り、水や道路の管理、屋根の葺き替えはもちろん財産を守るための消防や自警、寺子屋などの初等教育、介護など、全てのコミュニティの内部の共同作業でまかなわれてきた。
これらは互酬であるが、人間の生きる、暮らすという欲求を満たすために財やサービスを提供していたという意味で、まさに「経済」活動。
「欲望の経済を終わらせる」井出栄策著より