「感謝と貢献」第783日

『生き方働き方創造』

(2011年11月30日 藤原書店発行 著書エマニュエル・トッドほか

自由貿易という幻想~リストとケインズから「保護貿易」を再考する~) から抜粋

 

宇沢は、農産物のように生活必需性が高く、需要および供給面の双方の価格弾力性が低いという特質を持つ財を市場機構を通じた配分に任せると所得分配が歪んで、最低限の生活を営むことのできない人口比率が増大し、社会的不安定を惹き起こすことを数学的に示している。その上で農産物のような必需的な財・サービスを生み出す希少資源は社会的共通資本として、政府が適切な額の財政的支援をしつつ社会的に管理する必要性を論証しているのである。

 社会的共通資本には、農産物を生産する農村の他に、自然環境、社会インフラ、医療、教育、金融制度などが含まれるが、これらはいずれもTPPによって脅かされることが懸念されている部門である。これらが社会的共通資本とされねばならない理由は、それぞれ異なるのであるが、いずれも資本に転換され商品化されていけば、環境や暮らしが脅かされ社会を不安定化させる。

 

<地球をごきげんに!生活圏をつくる場合の参考>

生活者の必需的な財・サービスを

地球をごきげんに!生活サポート(福利厚生サービス)として準備など